先輩からのアドバイス
vol.2 高野啓子

 はじめまして。高野啓子と申します。私は他大学出身で、後期研修から東京慈恵会医科大学に入職し、入局するに至りました。
私が消化器肝臓内科医を志したのは、初期研修の経験からでした。救急外来・夜間診療をしている際、消化器関連の不調を主訴に来院される方がとても多く、緊急処置を必要とする場面でも消化器内科医が活躍することが非常に多いと感じたためです。消化器内科医となった今、外来・病棟業務に加え、内視鏡・IVR・超音波を用いた検査・処置など自分たちで行う手技がとても多いことが、大きな試練であると共にやりがいであると実感しています。

本大学の後期研修プログラムは、1年目に他内科をローテーションし内科医としての基礎を築いた上で、2年目から本格的に消化器内科医として研修します。2年目は内視鏡部ローテーション、消化器内科医として病棟研修、消化器内科医としての救急部出向を経験します。そして3年目は、それまで学んだことを定着・発展させるために関連病院で研修します。振り返ってみると、後期研修の時期に大学病院ならではの稀な疾患からcommon diseaseまでバランスよく経験したことは、その後の大きな糧であったと感じます。手技の観点では、私は初期研修で内視鏡を実際に触ったことが一度もない状態で後期研修2年目を開始しましたが、3年目終了時にはポリープ切除、APC焼灼などの止血、食道静脈瘤に対するEVLなど、内視鏡処置に携わるまでに指導していただけました。もちろん、肝臓処置では肝生検やPTGBD・RFA・TACEなど、またEUSやERCPなどの胆膵内視鏡も指導していただける環境にあります。

当科の特徴の一つに、教授をはじめ専門を極めた先生方との距離がとても近いことが挙げられます。 入局後は消化管班・腫瘍班・胆膵/肝臓班に分かれ、研究や専門性の高い処置のスキルアップに挑戦していきますが、まだ専門の決まっていない研修時代も含め、上級委に直に厚く指導していただける環境はとても貴重であり、当科で研修する大きな利点であると思います。現在私は肝臓班として検査・治療・研究に携わっているのですが、その他の領域の疾患も病棟や救急対応時には受け持ちます。そのような場合は各班の定時カンファレンスに参加し症例提示することで、より最先端かつ高度な見識をご教示いただき、自信を持って診療に結び付けることができます。

私には2人の子供がいます。一人目は後期研修中に、二人目は入局後に出産しました。お互いの両親とも遠方のため、夫婦で子育てをしなくてはならない環境にあります。責任の大きい仕事であるからこそ育児との両立に悩むことは常ですが、今もこうして臨床も研究も携わることができているのは、当科は教授や医局長をはじめスタッフ皆様のご理解があってのことだと心より感謝しています。 現在、当科には多くの女医が在籍し、育児と両立をしている者もたくさんいます。 限られた時間の中で最善を尽くす努力が必要と考えますが、その思いを受け止め、個々に手を差し伸べてくださる環境がここにはあります。 

私はこの医局に入局してよかったと心から思っています。この思いを皆様と共有できる日が来ることを、願っています。

東京女子医科大学 平成20年卒
高野啓子

先輩からのアドバイスVol.1 中野真範
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先輩からのアドバイスVol.3 秋田義博